トイプードルのお城　PRIMO｜ブログ

先日　トリマーの友人から電話があった。
「ねぇ、バリカン使ってトリミングしてたら　毛質悪くなる？？」
何でそんなこと聞くのか聞くと
「とあるサロンで　お客様が　”あら可哀想に。今迄のサロンでバリカン使われていたから　毛質が変わってしまって。もう元には戻りません。残念ですが。うちではオールシザーでしてますから大丈夫ですけど～～～”」
と言われ、不安に思っていらっしゃったという事でした。

私の考えではまず　「ＮＯ」です。
バリカンであろうと　ハサミであろうと　毛先に刃物があたって切断する過程において　
なんら刺激に差がないであろうからです。
科学的根拠が感じられないですね、、、
また　経験から言いますと　一般のペットカットでは　手バリ、尾の付け根、腹ぐらいにしか使わない
１ミリ以下のバリカンを　コンチネンタル系のスタイルを作るときに使い
お尻周りをツルツルに刈りますが　この時強く当てすぎるなりして　皮膚にダメージを与えると
そこには　他と違う硬い毛が生えてくることがあります。
そうならないように注意していますが　最初の頃に当てすぎて　チャコの寛骨の上あたりに　一部硬い毛が生えてます。
もともとプードルは背中に硬い毛が　ポツポツ生えてくる子がいますが　これを促してしまった感じですね。　
　同じ様に当てすぎても　太ももではなりませんでしたね、、、、、

プラッキングする犬というのは　こういう性質を利用？して　毛質を作為的に変え　
硬い毛を作るべく計画的に毛をむしりとるやり方です。
テリアなどがこれにあたります。

また　怪我をした箇所から　濃い色の毛が生える、あるいは　黒い子だと白い毛が生えるなどを
見たことのあるトリマーさんは多いのではないでしょうか。

１０年以上も毎日プードルを触り　毛を触っていて
それこそ　色んなスタイルを楽しんできましたが
皮膚（毛根も）にダメージを与えない限り　毛質が変わることはないというのが私の考えです
２０年トリマーとして犬をさわってきた　みなちゃんも同意見。

先日トリマーさんが大勢集まることがあり　Ａ級トリマーの先生方に質問しましたら　同じ返事が返ってきました。
「その話って都市伝説？？？どっからでたんですかね？？」
と笑ってた方もいました。

ちなみにジャパンケネルクラブ　(血統書の発行でお馴染みですね）　の学術課に聞きましたら
毛根へのダメージを与えない限り　毛質は変わらないでしょう
との回答でした。

些細な事かもしれませんが　あいまいな知識を　まことしやかに語り、
お客様を混乱させるようなことは　避けなければならないなぁ、、、と
思った出来事でした。

追記ですが　一部ポメやチワワちゃまなどで　バリカンでサマーカットにしたら
毛がなかなか伸びないという話は聞いたことあります。
どういうメカニズムなんでしょうかね、、、、知りたいです。